どのくらいの時間なら眠らずに過ごせるのか?

睡眠の大切さや質の重要性などを訴えるものはたくさんありますが、では逆に眠らなかった場合はどうなってしまうのでそうか?
それより何より眠らない時間はどのくらい可能なのでしょうか?

これについては、それを実験例がいくつかあります。国内の例では、ある大学生が100時間起きているという実験に挑戦しました。
100時間というと丸4日と4時間です。

結果は、1日目はなんともなくても2日目から怪しくなりだし、3日目には目を離すと立っていても眠ってしまうので、眠らないようにかなり強い刺激を与えなければなりませんでした。

そして、3日目を過ぎるころにはとうとう幻覚が出はじめました。それで本人も脳がこわれてしまうのではないかと怖くなり、実験は中止されました。

しかし体の方は不思議となんともありませんでした。食欲もいつもどおりで、心臓とか胃腸の状態、体温などを調べても異常は見られなかったのです。

世界には200時間以上眠らなかった人が、専門家が確認しただけでも7人はいるそうです。そうした例ではいずれも同じように怒りっぽくなり、いらいらがつのり、集中力がなくなり、社交的でなくなって、最後は幻覚や妄想に陥るようになったと報告されています。

これらの実験から、人間は48時間ぐらいなら眠らなくても大丈夫(らしい)ということがわかりました。それから睡眠のいちばん大事な役目は脳を休ませることだ、ということもわかったのです。

体の方はあえて眠らなくても、動かないでいれば休まります。でも神経の方はそうはいきません。

実験でも明らかにされましたが、脳があまりにも疲れてくると脳細胞は壊れてしまいます。眠りはそれを防ぐ一種の安全装置として機能しているともいえます。

実験のときには、より詳細な結果を出すために脳波も記録されていました。それによると、3日目ぐらいからごく短い睡眠脳波見られるようになってきました。
10秒程度のこの短い睡眠(マイクロスリープ)が目を開けていてもたびたび見られたのです。
つまり脳は、その人が目を開けてちゃんと覚醒しているように見えても、実ほ瞬間的に眠っていたことになります。

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