睡眠リズムがブルーマンデーをなくす?

時差ボケからもわかるように、サーカディアンリズムがその国の時間と同調していないと、私たちは不快感をでしかありません。しかし数日もすれば、不快感は自然に調整され、やがて解消されます。

サラリーマンやOL中には月曜日の朝が憂鬱だという人が少なくありません。ブルーマンデー、いわゆる月曜病といわれるものです。
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この月曜病も、実は、基本的には時差ボケと同じで、サーカディアンリズムの乱れが原因で起こるものです。週休2日制が広がって花金現象が定着した昨今、盛り場は深夜までサラリーマンやOLでにぎわいます。道路も電車も、バスも金曜日の夜は混み合います。

つまり、夜ふかしです。当然、誰もが次の朝はゆっくり起きればいいと思っているのでしょう。あるいはまた、土曜日や日曜日の午後にうたた寝をすればいいや、と考えているのかもしれません。

それがサーカディアンリズムを狂わせ、月曜病を招くのです。月曜の朝が訪れても、その人の体内時計はまだ夜中になっています。
これでは起きて睡眠不足を感じるのもあたりまえです。そしてこの睡眠不足は気分まで憂鬱にしてしまいます。

ブルーマンデーというわけです。いやなことに、こんな気分は2~3日続きます。ブルーマンデーを避けたいと思うなら、週末に夜ふかしをせず、就寝と起床の時間を一定に保つことです。

交代制勤務の人や自営業で時間に縛られない人たちも、こうした現象には気をつける必要があります。毎日のように睡眠と覚醒のリズムを変動させていると、疲労感を招き、それが続けば不眠症に陥ることもあるからです。

睡眠リズムを調整するのは太陽の光

とこれが例外的にもともとサーカディアンリズムが普通の人と異なっている人もいます。そんな人はまた別の心構えが必要になります。

あくびは、脳の活動レベルが落ちてきたサイン

あくびが出てもそれが必ず「睡眠不足」とは限りません。眠いときには必ずあくびがでますが、あくびは脳を覚醒させるための体の自然な反応です。
そんなあくびですが、眠いときにだけ出るわけではありません

たとえば、興味のないつまらない講義を聞いていてあくびが出ることもあります。毎回、同じような内容の会議に出ていて思わずあくびをしてしまう場合などもあります。

前夜は、いつもよりしっかり眠ったと自覚があるような時でもあくびをします。
また、時には結婚式のような華やかな場でも、長いスピーチが続いたりすると人はあくびをすることがあります。

こうしたことを考え合わせると、あくびは単に寝足りないことのサインというより、もっと大きく、脳の活動レベルが落ちてきたサインと読むべきでしょう。

おもしろくない話や繰り返しばかりの話を聞いていると、人間の脳の働きは鈍くなります。あくびは普通大きく口を開けて息を吸い込み、それからおもむろに吐き出しますが、実はこうして大きな口を開けるときにアゴの筋肉が強く引っばられ、それが脳に感覚情報として送り込まれ、覚醒させるように働きかけているわけです。

ただの酸欠であくびが出ることもありますし、またあまりにしばしばあくびが出る場合は病気も疑わなければなりません。脳卒中の前兆ということもありますから、大事なサインと考えることも必要です。
睡眠時無呼吸症候群の場合も、夜いびきのせいで熟睡できないので、昼間にやたらとあくびが出ます。

いびきの警告、睡眠時無呼吸症候群について

同じ部屋で寝ているパートナーが大きないびきをかいている場合、どうしても熟眠ができなくなります。そしてそのいびきをかく人の多くが肥満体です。

肥満気味の人は脂肪によって気道が狭くなっていて仰向けに寝ると、それが舌で閉じられてしまい、呼吸ができなくなります。
呼吸ができなければ体内の酸素は著しく減少し、苦しくなって目が覚めてしまいます。
息苦しくなると大量に一気に空気を吸い込むことで生じるのです。
このように気道が舌でふさがれて、頻繁に呼吸が止まる病気のことを睡眠時無呼吸症候群といいます。
40歳以上の肥満体の人、そして痩せていて顔がスリムな人に多く発症する病気です。

睡眠時無呼吸症の患者は夜中に何度も呼吸が止まって目が覚めるので、日中はひどく眠たがります。しかし患者自身はこの病気に慣れてしまっているので、自分が夜中に何回も目覚めているなどとは思いもしません。

肥満体の人で「あなた最近、いびきがひどいわよ」と周囲の人に言われたり、あるいは自分で思い当ることがないのに眠くて眠くて仕方がない場合には、一度はこの睡眠時無呼吸症を疑ってみるべきです。

睡眠時無呼吸症とまではいかなくても、肥満が原因で快眠できないことはよくあります。適度なダイエットは健康と美容のためばかりでなく、睡眠のためにも望ましいのです。睡眠時無呼吸症候群についてはこちら。

男の睡眠、女の睡眠

脳に性差があることはご存じでしょうか?右脳左脳の話でいうと、女性は男性に比べて左右の機能差が少なく、バランスがよく片寄りが少ないのが特徴です。

脳卒中などの病気による後遺症でうまくしやべれなくなる例は非常にたくさんありますが、その場合にも、女性は男性よりダメージが少なくてすむのも女性の脳の特徴といえるかもしれません。男性は、後遺症そのものは少なくても舌ったらずのしゃべり方になってしまうケースが非常に多いです。

というのも、論理や言語をつかさどるのは基本的に左脳であり、男性では右脳と左脳の機能分離がわりとはっきりしているので、左脳にダメージを受けると言語機能自体が機能しなくなってしまうのです。

ところが、女性の場合には、右脳にも言語や論理を処理する力が備わっているために、そこで幾分かは補えるのです。そして、脳の性差と同じように、睡眠にも性差があります。

たとえば、ある程度年齢を重ねてくると、男性より女性の方が深い眠りを得られるようになります。また女性には、性のサイクルにともなう影響が、睡眠にも強く現われます。排卵期には睡眠の量が少なくなり、逆に黄体ホルモンの分泌が活発な黄体期にはよく眠るようになります。

それから一般に、睡眠時無呼吸症になるのは圧倒的に男性に多く、女性にはあまり見られません。睡眠時無呼吸症候群は、ひとことで言うと眠っているときに呼吸が止まってしまう現象のことです。

これも女性ホルモンに関係しているといわれており、治療にも女性ホルモンを投与します。女性でも生理がなくなって女性ホルモンが減ってくると、当然、睡眠時無呼吸症のリスクが増加することになります。しかし睡眠に関しては、どうやら女性の方がやや得しているような感じです。

半分眠っているような状態で歩いたり、大声を出す「入眠幻覚」

お年寄りに「ひと晩じゅう夢を見ていて、どうも眠った気がしないんですが、病気ではないのでしょうか?」と聞かれることがあります。もちろんお年寄りだけではないのですが、お年寄りに多く見られます。

人間は年をとるとともに眠りが浅くなり、寝つきも悪くなります。眠くなっていざ布団に入っても、眠られない状態が長く続いたりします。歳をとると、眠れないことがストレスになり、睡眠剤を使わないと入眠できない人も多いのです。

こんなときに出やすいのが「入眠幻覚」といわれるものです。幻覚というのは、あるはずのないものが見えたり聞こえたりする現象で、眠っているあいだに見ている夢も一種の幻覚ともいえます。

入眠幻覚とは、さまざまな幻覚の中でも眠りに入ろうとする時期に現われる幻覚のことを指しています。
入眠幻覚では意識が完全にはなくなっていません。ですから幻覚を見ていることを意識できます。この点では、普通の夢とは異なった幻覚です。お年寄りの場合は、加齢現象として脳細胞が少しずつこわれ、脳血管障害が現われて、眠りに入る仕組みにも乱れが起こることが多くなります。

入眠幻覚もそれにともなって起きやすくなるのです。困るのは、この人眠幻覚が最近問題になっている認知症などの夜間俳掴を招きやすくすることです。

しかし、入眠状態ではまだ十分に筋肉が弛緩してないので、幻覚を見た途端に反応してしまい、起き上がって歩き出したり、大声を出して叫んだりするわけです。こうした人は昼間できるだけ刺激を受けて、体を動かし、エネルギーを使うことが必要です。そうすれば、眠りに対する要求も高まって、比較的よく眠れるようになります。
歳をとると体を動かさなくなることも入眠障害になる原因です。

ストレスが増加すると比例して睡眠時間が増える

体の眠りに対する要求はいつも同じではなく、日によって高まったり低くなったりします。睡眠の要求量を増やす、一番大きな因子はストレスです。

ストレスは脳細胞を疲弊させます。たくさんの時間、続けてストレスがかかってしまうと、眠っても眠ってもまだ寝足りないと感じることがあるものです。

睡眠要求が低下するのは「すべてが順調にいっている時です。心身ともに良好の状態です。
毎日、順調で楽しい日々を送っているときです。毎日が憂鬱だったり、仕事がうまくいかなくなったり、職種や職場が変わったり、生活の仕方が急に変わったりした場合には、睡眠要求が高まります。ストレスがかかると睡眠要求は比例して高まるのです。

過労の2パターン「筋肉疲労・肉体疲労」「神経疲労」

その1つの例として、それまでの生活が急に変わった30代男性の例です。その男性は、肉体労働者として生活してきたのですが、大学に行けなかった人たちを対象にした特別プログラムによって、ある有名大学に入学しました。これがきっかけとなってしまいました。せっかく自分を高めるためにアクションを起こしたのに逆効果になってしまったということです。

いままでの肉体労働を中心にした生活から頭脳中心のそれへと、生活が大きく変わりました。ところが、読書の速度が遅いということもあったりして、毎日がつらくなり、これに比例して当然ストレスも高まりました。

ストレスが高くなるのと同時に睡眠要求が高まり、いくら眠ってもまだ眠いと感じるようになったというのです。

また女性では、一般に「悲しい状況」に陥ったとき、睡眠要求が増大すると報告されています。愛していた男性と別れなければならなくなるなど、悲しい状況にあったときは「疲れきって早い時間帯にベッドに入ってもその翌朝はまったく起きられないという女性が多いのです。さらに半数以上の女性は、生理の前になると眠れなくなります。

睡眠中も体は活発に動いている

睡眠中は、一般的に安静状態とイメージされる人がほとんどです。しかし、眠っているときの体は案外不安定です。

ポリグラフ記録(脳波や筋電図、眼球運動、呼吸運動などを同時に記録したもの)でごく普通の健康状態の人を調べてみると、まず血圧は寝入ったあとで低下しますが、徐々に上昇し、さらに、朝方にも上昇します。血圧が高めで血圧を記録している人は、昼間より朝方のほうが高いことを体験的に知っていると思われます。

心拍数は、眠りによって減っていきますが、レム睡眠では一時的に急増します。呼吸数もレム睡眠になると早くなり、不規則になります。

これらは、夢の中で泣いたり怒ったりしているときに対応していることによります。発汗は胸の部分で入眠時に増加し、次第に減って朝方は最も少なくなります。
皮膚の温度を調べてみると、額は低く手足は高い「頭寒足熱」型になっています。

体温は睡眠時には下がります。これはやはりエネルギー節約のためでしょう。胃腸の動きや胃液の分泌は、眠っている間は減少します。レム睡眠のときには男性ではペニスの勃起も見られます。オシッコの量はレム睡眠期になると減少し、比重が増加します。

成長ホルモンをはじめ、プロラクチン、副腎皮質ホルモン、性腺刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモンなどは分泌が多くなります。さらにまた、寝返りだとか手足がビクンとするような細かい運動が見られます。

このほか寝言や、眠っていて突然に起き上がり歩き出したりする夢中遊行症、突然大声をあげて起き上がる夜驚症、歯ぎしり、夜尿症などの異常な行動もいろいろ現われます。

睡眠中は安静中と思われがちですが、じつは体は安静ではないのです。

ストレスの救世主「α波(アルファ波)」

瞑想状態の時に出るα波(アルファ波)は、ストレスが過剰になっている現代社会においていは、ストレスの救世主と言えるでしょう。
α波(アルファ波)は、脳波の波形の1つで、10サイクル、30マイクロボルトぐらいの電圧のものです。

α波はふつう大脳皮質の脳細胞の活動が低下したときに現われるのですが、具体的には、たとえば、いすに腰かけて目を閉じたまま何も考えない状態のことです。

つまり覚醒時の脳波なのですが、肉体的にも精神的にもリラックスした状態に出てくるのです。気持ちよく入眠するには、リラックスすることが必須です。

脳が緊張していたのではなかなか眠れません。そこでα波(アルファ波)が必要なのです。α波(アルファ波)を上手に使えば、心地よい眠りが得られます。では、どうやって作り出せばいいのでしょうか?

いろいろ方法がありますが、いちばん手軽で誰でもできるのは、入浴です。これによって交感神経が抑えられ、副交感神経が優位になってα波(アルファ波)が出てきます。眠る前に風呂へ入るのがよいのは、そのためです。
特に半身浴がもっともおすすめです。

入浴で芯からじっくり温める方法(半身浴)
https://constipation-guide.net/cold/?p=188

睡眠前にα波(アルファ波)が出る音楽もおすすめです。入浴後にα波の出る音楽を聞いてリラックスすればスムーズな入眠が可能になるでしょう。

脳内に睡眠物質がたまると眠くなる

脳内に睡眠物質がたまることで眠くなる、といった考えについて初めて科学的な実験が行なわれたのは、今からおよそ70年も前のことでした。

フランスの心理学者は、10日以上眠らせないでおいた犬の脳脊髄液を取り出して、別の正常なイヌの脳室に入れてみました。するとそのイヌは徐々に反応が鈍くなって、それから数時間のあいだ眠り続けてしまったのです。

この実験から、眠らせなかったイヌの脳脊髄液の中に眠りを引き起こす物質「ヒプノトキシン」が蓄積されたことによるものだと考えました。

それから30年はどして、有機化学の分離法の進歩とともにこの間題は再び注目されています。これまでに催眠効果を持った物質は、睡眠ペプチド、ムラミルペプチド、プロスタグラディンD2など20種類以上も報告されています。

「ヒプノトキシン」も簡単な構造のペプチド(2つ以上のアミノ酸が結合した化合物)であることが、確認されています。

ウサギの脳を電気刺激で眠らせ、こうして眠ったウサギの血液の中から強力な催眠効果を持つ物質を見つけました。また日本では、40匹から50匹のネズミを24四時間眠らせないでおいて、「眠りのジュース」を抽出しました。睡眠物質の脳の中での働きが明らかになれば、睡眠のメカニズムが解明されるだけでなく、文字どおり「夢の睡眠薬」 ができるかもしれません。

そうなると私たちは眠りを自由自在にコントロールすることができるようになるかもしれません。
そして睡眠の質についてももっと高めることができるようになるかもしれません。

どのくらいの時間なら眠らずに過ごせるのか?

睡眠の大切さや質の重要性などを訴えるものはたくさんありますが、では逆に眠らなかった場合はどうなってしまうのでそうか?
それより何より眠らない時間はどのくらい可能なのでしょうか?

これについては、それを実験例がいくつかあります。国内の例では、ある大学生が100時間起きているという実験に挑戦しました。
100時間というと丸4日と4時間です。

結果は、1日目はなんともなくても2日目から怪しくなりだし、3日目には目を離すと立っていても眠ってしまうので、眠らないようにかなり強い刺激を与えなければなりませんでした。

そして、3日目を過ぎるころにはとうとう幻覚が出はじめました。それで本人も脳がこわれてしまうのではないかと怖くなり、実験は中止されました。

しかし体の方は不思議となんともありませんでした。食欲もいつもどおりで、心臓とか胃腸の状態、体温などを調べても異常は見られなかったのです。

世界には200時間以上眠らなかった人が、専門家が確認しただけでも7人はいるそうです。そうした例ではいずれも同じように怒りっぽくなり、いらいらがつのり、集中力がなくなり、社交的でなくなって、最後は幻覚や妄想に陥るようになったと報告されています。

これらの実験から、人間は48時間ぐらいなら眠らなくても大丈夫(らしい)ということがわかりました。それから睡眠のいちばん大事な役目は脳を休ませることだ、ということもわかったのです。

体の方はあえて眠らなくても、動かないでいれば休まります。でも神経の方はそうはいきません。

実験でも明らかにされましたが、脳があまりにも疲れてくると脳細胞は壊れてしまいます。眠りはそれを防ぐ一種の安全装置として機能しているともいえます。

実験のときには、より詳細な結果を出すために脳波も記録されていました。それによると、3日目ぐらいからごく短い睡眠脳波見られるようになってきました。
10秒程度のこの短い睡眠(マイクロスリープ)が目を開けていてもたびたび見られたのです。
つまり脳は、その人が目を開けてちゃんと覚醒しているように見えても、実ほ瞬間的に眠っていたことになります。

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