男の睡眠、女の睡眠

脳に性差があることはご存じでしょうか?右脳左脳の話でいうと、女性は男性に比べて左右の機能差が少なく、バランスがよく片寄りが少ないのが特徴です。

脳卒中などの病気による後遺症でうまくしやべれなくなる例は非常にたくさんありますが、その場合にも、女性は男性よりダメージが少なくてすむのも女性の脳の特徴といえるかもしれません。男性は、後遺症そのものは少なくても舌ったらずのしゃべり方になってしまうケースが非常に多いです。

というのも、論理や言語をつかさどるのは基本的に左脳であり、男性では右脳と左脳の機能分離がわりとはっきりしているので、左脳にダメージを受けると言語機能自体が機能しなくなってしまうのです。

ところが、女性の場合には、右脳にも言語や論理を処理する力が備わっているために、そこで幾分かは補えるのです。そして、脳の性差と同じように、睡眠にも性差があります。

たとえば、ある程度年齢を重ねてくると、男性より女性の方が深い眠りを得られるようになります。また女性には、性のサイクルにともなう影響が、睡眠にも強く現われます。排卵期には睡眠の量が少なくなり、逆に黄体ホルモンの分泌が活発な黄体期にはよく眠るようになります。

それから一般に、睡眠時無呼吸症になるのは圧倒的に男性に多く、女性にはあまり見られません。睡眠時無呼吸症候群は、ひとことで言うと眠っているときに呼吸が止まってしまう現象のことです。

これも女性ホルモンに関係しているといわれており、治療にも女性ホルモンを投与します。女性でも生理がなくなって女性ホルモンが減ってくると、当然、睡眠時無呼吸症のリスクが増加することになります。しかし睡眠に関しては、どうやら女性の方がやや得しているような感じです。

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